2010.04

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 ■プリてん

2010.04.25

その昔、ぼくがまだコミックイベントに出まくっていて、漫画も結構描いていて、同人誌もブイブイ作っていた頃の話だ。

そんな頃、仕事のためにベンツより高い(笑)デザイン用カラーコピー機を導入した時は、同人仲間から、
「同人誌印刷のために買ったんでしょ?」
と、鋭い突っ込みを入れられた。
「いや、、イラストの見本とか出力するし、デザインとかのカンプとかも、、」
と言い訳したものの、月に100枚もプリントしないコピー機は、ほとんど同人誌印刷専用機状態(笑)。
だけど、月数万円もするリース料金をかけて、カラーコピー機を遊ばせておくのもセレブ過ぎるし,ちょうど自分の漫画に対するテンションが下降気味だったのもあって、「じゃあ、このマシーンを同人娘達に有料で解放して儲けつつ、若いエナジーを頂こう」と思い立って企画したのが、「プリてん」という同人誌印刷業だった(笑)。

まあ、チラシも作って、値段や規約も決めて、いつでもGo!な所まで企画を練ったものの、「そうすると自分の本を作るヒマがなくなる」という基本的な問題にブチあたって、この企画はお蔵入りになった。
だけど、知り合いの同人娘達は、このコピー機で時々本を作りに来たりして、それなりに刺激を受けたものだった。

あれから十ウン年。
漫画に対するテンションは、生活疲れで落ちる所まで落ちてしまい、もう同人誌を作る事なんてないかもな〜と思っていたが、昨年、某アズさんにお世話になりはじめてからは、少しづつではあるけど、テンション復活v
来月のコミックイベントに向けて、久し振りに漫画友達の本を作ったが、やっぱり本作りは楽しいかもv

今度は自分の本を作りたいっすv
やっぱり自分は、ものを作るのが好きだvv

今日は、昼間は某音楽グループのNPO立ち上げパーティ&コンサートにお呼ばれされ、夕方からはサークルの方達とコミックイベントの準備。
みんな自分の力で人生切り拓いているな〜と、感心感動させられ、励まされた一日だった。
ぼくも頑張らねば。


 ■ふた昔前の写真テク

2010.04.19

週末は婚礼連チャン撮影。

撮影後、他のカメラウーマンさんと、写真にこだわりのあるお客さんが持ってきた撮影希望サンプル画像を肴に、しばしの雑談。

「この写真、ノンストロボで撮ってますね〜。顔に変な影が落ちてて、なんか見苦しくないっすか?」
「色温度、不思議ですね〜。だいぶ色かぶりしてるけど、それが今風なんすかね」
「あ。花婿さん思いっきりボケてますよ。ふたりともにピンがきてないと、昔は怒られたんですけどね〜」
「うわ〜。なにこの余白。大胆というか、意味ないというか、、、」
「これなんかも構図がなんか納まり悪いですよ〜。ん〜。こんなデンジャラスな構図で撮るのって、勇気いりません?」
「ってか、トリミングすればいいし」

等々。

まだ、カメラが自動でピント合わせてくれる訳でもなく、撮った写真がすぐにモニターで見れる訳ないから、色も露出も自分の経験と勘で決めて、肘を固めて息を殺しながら、懸命に手振れを防いで撮っていた時代に、ぼくも彼女も写真のイロハを習った。

ピントはきっちり。
手ぶれは厳禁。
色は正確に。
水平垂直はきっちり出す。
関節で人物を切らない。
日の丸構図はダメ。
首きり串刺し写真はダメ。
白飛び黒潰れ禁止。
ストロボポン焚きは素人写真。
ハレーションは極力防ごう。

そんなセオリーを教わり、それを忠実に守ってきたのだ。
フレアを防ぐため、大袈裟なフードをつけ、色調整のためにコントロールフィルタを揃えた。
200mm望遠を、手持ちで/15secで手振れせずに撮れるのは、勲章だった。

しかし、 カメラが進化し、露出やピントはおろか、手振れも防いでくれて、あまつさえ人の顔や笑顔を認識してくれて、それをピントが追いかけてシャッターを切ってくれる様になると、綺麗に撮れるのは当たり前で、失敗写真はどんどんなくなっていく。
昔、CDが普及して、レコードのスクラッチノイズが新鮮に感じた様に、そんなデジタル画像に慣れた世代には、色かぶりやボケた写真、レンズがヘボくて周辺光量落ちやグルグルボケやフレアーなんかが出てしまった写真が、逆に新鮮で「オシャレ」となってしまうのだろうか。
このあたりは、それを撲滅しようと技術を磨いてきたふた昔前のカメラマンには、理解し辛い部分があるもんだ。
って言うか、そんな基本的な技術から、写真表現ってのも「進化」したんだろうねぇ。

まあ、人間、完璧なものには、息が詰まってしまうものである。
そんなちょっと失敗気味の「ゆるい写真」が人間味ある様に感じ、もてはやされる訳だ。
カメラというハードウエアの完成度が高まってしまうと、それを扱うソフトウエアが重視され、「まずは感性優先。技術は後からなんとでもなる」という風潮も、まあ、理解できる。

そこまでは、いい。
世の流行なんて、そんなもんだ。
だけど、自分ら職業カメラマンは、お客さまのニーズに応えた写真を撮るのが仕事だから、例え「失敗写真」だろうがなんだろうが、お客さまが「これがいい」と言えば、そう撮らないといけない。 だけど、青春時代に染み込んだ完璧を目指す撮り方はなかなか抜けなくて、分かっちゃいるけど、手が、目が、拒否してしまう時もあるもんだ。
でもそんな「進化」に遅れず、それでも自分を忘れず、日々進化していくしかないっすね。

とりあえず、そのこだわりのサンプル写真を持ってきたお客さまは、ぼくの担当(笑)。
さてさて。どんなゆるい構図やカメラワークにするか、今から悩む所でありんす。


 ■世界遺産の花嫁

2010.04.15

日曜日は、紅葉まんじゅうで有名な某世界遺産の神社で婚礼撮影。
花嫁さんがことの外美くしゅうて、シャッターが進む進む(笑)。
さすが世界遺産の島だけあって、外国人観光客がとても多かったのだが、彼らも日本の花嫁が珍しい様で、シャッター切っているぼくの前にズカズカ入ってきて撮影はじめる始末。
肖像権ってなに〜?の世界でした(笑)。
街の佇まいが美しく、もっと観光に時間を割きたかったけど、撮影が押してしまってあまり見て回れなかったのは残念、、orz
自分の先祖の守護神社でもあるので、いずれキチンとお参りしたいかなぁ。


 ■Distagon T*21mmF2.8ゲット

2010.04.10

2月にネット中古で見つけていたZeiss Distagon T*21mmF2.8が、ようやく修理を終えて手元に届いた。
某カメラショップの中古で取り寄せてもらったのだが、試写したところ片ボケがあったので、メーカーに出して調整してもらっていたものだ。
デジタルも2000万画素を越えると、まともに使えるレンズも限られてくるのだが、このDistagon T*21mmF2.8は、開放から絞り込んでいっても画質傾向がほとんど変わらない。まさしく隅々までシャープで色収差や歪曲もほとんどなく、数あるZeissレンズの中でも銘玉のひとつだろう。
なもので、中古と言えど値段が張るのが痛かったが、このクオリティならお仕事写真にも使えるし、住宅関係でも活躍できそう。
今年になって猛烈な勢いでZeissレンズを買ってしまい、財布はかな〜り打撃を受けたが、それもこのレンズでおしまい(多分/笑)。
ラインナップも揃ったし、あとは作品撮りに勤しむだけっす、先輩v


 ■正直者は報われる

2010.04.05

「落とし物の財布届ける間に全焼」という記事を、今朝の新聞で発見。
自分の店前に落ちていた財布を、500m離れた交番に届けに行った間に、ラーメン屋が全焼した、という事件だが、「正直者がバカを見る」とばかりに、落とし物も自分の懐に入れてしまう輩が多い昨今、結果はともかく、落とし物を交番に届けた正直者の店主は、やはり立派だ(本来なら当たり前の話ではあるが)。

ぼくは落とし物は滅多にしないが、小学生だった頃から「忘れ物大王」の異名をとっており(笑)、毎日なにかしらの文具や教科書を忘れていた、、orz
大人になってからもそんなうっかり病は治らず、雇われイラストレーター時代には、出勤途中にかけた公衆電話の上にカード入りの財布を忘れたり、撮影に出掛けた先で、カメラとレンズ一式と財布の入ったバック丸ごと、公園の駐車場に忘れたりと、いろいろやらかしてしまった。
つい先日も、撮影に行く途中で、自転車の前カゴに入れた大口径ズームレンズをそのまま放置してモノレールに乗り換え。撮影先に着いてカメラに装着しようとして、ようやく忘れ物に気づいたのだった。
だけど運良く、それらの忘れ物は、慌てて駆け込んだ近所の交番に、心ある人に拾われて届けられていた。
中でも、カメラ一式を忘れた時は、届けてくれたおじいさん3人がまだ交番にいらっしゃって、お礼をしようとしたにもかかわらず、
「そげんこつ、よか。よか。困った時はお互い様じゃけん」
と言って断られた時には、人の情けのありがたさに、目頭が熱くなってしまった。

他人から受けた恩は、同じ事を別の人に施す事でしか、返せないのかもしれない。
だから、自分も拾い物は必ず交番に届けるし、レジでお釣りを多くもらった時も正直に申告する(人として当たり前か)。
くだんのラーメン屋店主も、火事で店が全焼したという不幸を、それまで彼が溜めた多くの善行で埋め合わせてもらえると信じたい。

「因果応報」

お天道様は常に公平に人の世を見ていて、きっと、それぞれの行いに応じた報酬を与えるものなのだ。
「正直者は報われる」と信じている。
日本昔話しでも、正直者には最後は必ずご褒美が与えられるじゃないかv

余談だが、交番に届けられたバッグや財布の落とし物って、細かい物まで含めて全部、机の上に並べられて内容を書類にメモられる様だ。
自分が落とし物を交番に届けられた時は、そうやってカメラや財布がテーブルの上に並んでいた。
一番恥ずかしかったのはまだ大学生だった頃、当時の彼女と遊びに出掛けてバッグを某公園に忘れて、それを交番に取りにいった時、財布やハンカチ、飴の包み紙なんかと一緒に、テッシュにくるまれた使用済みコンドームもテーブルの上に並べられていた事かなぁ(笑)。下ネタ失礼v


 ■Distagon T*35mmF1.4ゲット

2010.04.01

今日から4月。
エイプリルフールネタを考えつつも、「イラストレーター廃業します」とか「田舎に引っ込みます」とかじゃ時期柄シャレにならない(笑)し、そうこう考えているうちに夜になってしまい、今更感があるので、フツーにリアル日記で(笑)。

先日、某カメラショップに入っていた、Carl Zeiss Distagon T*35mmF1.4を今日ゲットv
1995年にCONTAXオーナーになって以来、35mm、50mm、85mmの焦点域を、F1.4単焦点レンズトリオで揃えるのが、当初の夢であり目標であった。
50mmと85mmは比較的早く手に入れたが、35mmF1.4だけは当時の価格が168,000円と高く、人気があるので中古の流通も少ないというのもあって、なかなか手に入れる事ができなかった。
それに35mmの画角なんて、たいていの標準ズームがフォローしているので、「いまさら単焦点を買ってもねえ」みたいな勿体なさもあった。しかし、世間的には、Zeissレンズの中でも銘玉と呼ばれているレンズなので、いつかは是非手元に置きたいと狙っていたものだ。

そして今日、その憧れのT*35mmF1.4を晴れて手に入れ、試写してみて、そのじゃじゃ馬っぷりと、描写のこってり感に感動。よくも悪くもクセの強いレンズだが、その分存在感があるっすv
ピントの山がわかり辛く、使いこなしの難しいレンズだけど、ハマった時の喜びは、かなり大きいかも。

このレンズでの作品撮りが楽しみvv




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