大義なき正義
20th Mar.2003
一昨年の9月11日。アメリカで起こった同時多発テロ以来、いつかはこの日が来るのは予想していた。
アメリカがついにイラクを攻撃し始めたのだ。
数々の戦争反対の声に耳を貸さず、国連を踏みにじり、アメリカは自分勝手な正義を振りかざしてイラクに戦争を仕掛けた。
まりのえが知る限り第一次世界大戦も太平洋戦争も、アメリカはまず敵国の攻撃を受けて、それに巻き込まれる形で戦争に参加している。
「リメンバー・パールハーバー」はそれなりに説得力のあるものだったし、国際世論もアメリカの大義を認めざるをえなかった。
だが、今回のイラク戦争にアメリカの大義はない。
9.11テロがあるじゃないかと言われるかもしれないが、それはアフガニスタンとタリバン政権の攻撃でリベンジは果たしたはずだ。
テロ組織のアルカイダとイラクを結びつける証拠はないし、フセインは独裁者だが現在他国に危害を及ぼしているわけでもない。
「中東の民主化」とていのいい錦の御旗を掲げてみたものの、説得力はなく、かえって論理の矛盾ばかりが目についてしまっている。
ブッシュ・ドクトリンでは危険な国への「先制攻撃」を謳っているが、いつからアメリカはそんな狭量な国になったのだろうか。
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