イラスト日記

2001年 2月

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写真集最終コーナー

1st Feb.2001

可憐さんと写真集の打ち合わせで朝帰り。紆余曲折があったが、ようやく形ができてきた。
それにしても、去年の暮れに撮った写真を可憐さんが気に入ってくれたのはいいが、今まで撮ったのをほとんどボツにされたのには参った。
「あれこれ載せても散漫になるから、このメイドメインでいきましょ」だってさ。
じゃあ今まで撮ってきた時間とフィルムはいったいなんだったんだと、文句のひとつも言いたくなる。
やっぱり写真集なんてものは、1〜2回のロケでザクザクっと撮って、さっさと発行した方がいいらしい。
教訓になるできごとだった。


プロアマコンペ2

4th Feb.2001

去年の8月以来の社交ダンスプロアマコンペがアクロス福岡で開催された。
今回のエントリー種目はワルツとタンゴ。パートナーは麻衣ちゃん先生だ。
前回からおよそ半年。練習時間は充分にあったはずなのに、余裕こきすぎて練習サボっていたのと修羅場に引っ掛かったので、
またもやステップを覚えるのがやっとという悲惨な状態で臨まなければならなくなった。
まあ、ワルツは結構得意で好きな種目だし、タンゴもステップを変えてないし、
前回のエントリーでだいたい雰囲気はわかっていたので、緊張は以前より少なかった。
それでも踊り込んでいないという不安はじわじわとプレッシャーになってくるもので、順番が近付くにつれて緊張も増していく。
しかも昼食にパスタを食べたのが失敗で、シャツにソースを飛ばして、かな〜り目立つ所にシミを作ってしまった。な〜んか悪い予感。
そしてワルツ。
音楽が流れ出し麻衣ちゃん先生と組んだはいいが、緊張で上の空。
「カウントが早すぎますよ」と先生の注意で我に返ったが、結局踊っている間ずっとぼ〜っと雲の上を彷徨っている感じだった。
「まりのえさん(仮称)って、本番に強いタイプだったんですね。今まででいちばんよかったですよ」
と先生評。ワルツは鳥が舞うように踊るのがいいわけで、雲の上を彷徨ったのがよかったのかも。
次のタンゴはだいぶ力みが抜けて踊れた。麻衣ちゃん先生の口癖のように「俺の踊りを見ろ」と、観客にアピールする程の余裕はまだないが、
人前で踊るのは気分のいいもんだ。やっぱ目立ちたがりの血がぼくには流れているらしい。
そして気になる結果は、競争相手が今回少なかったので、なんとか2種目とも優勝。まあ結果オーライとしよう。
それより嬉しかったのはその後の麻衣ちゃん先生とのエピソードなのだが、ここでは割愛。


カンプを使わないで

6th Feb.2001

去年からさんざん手間取っている某マンションのパンフのイラストが、入稿直前になって最初にカンプで出したイラストがいいということで差し換え。
水彩イラストなどはカンプの方が思い切りよく描いていて、結構出来がいいことがある。しかしあくまでカンプ用として描いたものだから、
データの作りもイラストの描き込も雑。描いた本人としてはフィニッシュに使って欲しくないものだ。
でもクライアントの意向は絶対だから、イラストレーターがいやだとは言えない。しぶしぶデータを用意した。
そう言えば、ぼくがまだ独立する前に勤めていたデザイン事務所でも、やはりカンプ用のイラストを印刷に回された事があった。
その印刷物は美術展のポスターで、あろうことか各地の美術館に張り出されてしまったのだ。
あの時程恥ずかしかったことはない。
「印象派展」やその他諸々の美術展のポスターと並んで張ってあるカンプの自分のイラストを見る度に、顔から火が出る思いだった。
イラストレーターを殺すにゃ刃物はいらぬ。本人の不本意な作品を世間に晒すだけでいいのさ。


ジェンダーハラスメント

8th Feb.2001

官庁関係のパンフレットの表紙の仕事で、思わぬクレームが入った。
その表紙のイラストは保育園の園児や乳児、保母保父さんなんかを描いたものだが、
「乳児のおしゃぶりは現在できるだけさせないように教育しているので、取ってほしい」という意向はよくわかる。が、
「女の子がスカート姿なのはジェンダーハラスメントになるのでまずい。ズボンに変えてくれ」というクレームには、まったく開いた口が塞がらない状態だ。
じゃあ男の子が全員ズボンをはいているのはジェンダーハラスメントにならないのか? 何人かはスカートはかした方がいいんじゃないか?
と言えば、「スカートをはいている男はいない」と答えるかもしれない。
じゃあスコットランドの民俗衣装はどうなんだ? 男がタータンチェックのスカートはいてるぞ!
「スカートをはいている男なんか気持ち悪い」ってのもセクハラじゃないか? 男がスカートはいてなにが悪い。
だいたい「ジェンダーハラスメント」なんて考え自体が気に喰わない。
性差によって役割を押し付けるのはナンセンスだが、男女によって役割の向き不向きというのは厳然とあるものだ。
男性には出産はできないし、力仕事は平均的な女性には過酷な労働だ。(できないわけではない=そう考えると女性の方が職業の選択肢は実は多いのかも)
そういう男女の特徴にまで目をつぶって「平等に扱え」なんてのは、偽善以外のなにものでもない。
「あたしはデートする時は財布は持っていかない」と豪語する女性もいるが、男が奢って当然というのもセクハラ。
「女はか弱いので守ってやる」というのもセクハラだし、役割を強要するジェンダーハラスメント。
女相撲で胸を隠すのだってジェンダーハラスメントだし、成人式で女性だけ振袖を着るのもジェンダーハラスメント。
世の中ジェンダーハラスメントだらけだ。あほらしくて反論する気も萎える。
結局役所なんてところは減点主義。前例や面子にこだわって新しいことはできないということがよくわかった。


ドキドキ☆バレンタイン

16th Feb.2001

今日はいい知らせ。先日コンペに出していた大分県の農業テーマパークの新聞全面広告のイラストが採用されたのだ。
「新聞全面広告のイラストなんてあまりある話じゃないし、テーマパークのキャラクターになるかもしれないからフィニッシュしっかりね」
とデザイナーさんにおだてられてちょっといい気分だ。そりゃ露出度の高い仕事はやっぱり嬉しいもの(茉莉って露出狂?)。
ウキウキ気分のままでクルマを飛ばし、途中可憐さんを拾って、Takayaさんのスタジオで写真集の最終セレクト。
相変わらず深夜まですったもんだしながらセレクト終了。ここまでくれば、もう発行が現実味を帯びてくるという感じ。
思えば足掛け3年の準備期間だったな〜。企画が二転三転してかなりの遠回りだったけど、そういう愚痴はもう言いまい。
決まった最終目標に向けて、あとは実作業に邁進するのみだ。
今日は朝のグッドニュースに気をよくしているせいか、可憐さんの無理難題にも愛想がよかったまりりんだった。


鬼行程

22th Feb.2001

可憐さんの写真集の製作もいよいよ盛り上がってきたというところで、本業の方が予想をはるかに越えて忙しくなった。
あれ〜? この時期は暇なはずなのに? 、、、とか悠長なことは言ってられない。実際仕事が溜まっていってるのだ。
とにかく修正の嵐。先日出した小冊子のイラストなんか、65点中42点がリテ−ク入ってしまったのだ。
すべての仕事がまるで申し合わせたかのように月末納品。見事に写真集の締め切りとガチあってしまった。
人はそれを「鬼行程」と忌み嫌う。


鶴は千年カメコは万年

25th Feb.2001

本当は今そんな余裕ないんだが、いろいろと約束があったので、いやいや福岡マリンメッセのイベントに参加した。
今回は新刊ありで本来ならウキウキしているはずなのに、イベントの後の徹夜がすでに決定しているので、気分はかなり鬱。
本の売り子は友達に任せて、コスプレスペースでモデルを探した。
コスプレスペースは相変わらずの混雑ぶり。派手な衣装の女の子でいっぱいだ。
そう言えばぼくがコスプレ写真を本格的に撮りはじめて5年。その間にモデルの方はかなり入れ替わった。
カメコの方は勿論増殖しているが、昔からの顔もチラホラ見かける。(向こうもそう思っているかもしれない)
この5年の間にカメコを取り巻く環境も激変したと言っていい。
かつては自分の写真集を出すのにはかなりの金銭的負担があり、余程の大手さんでない限りカラーなんてそうたくさん入れられなかったが、
コンピュータとプリンタの低価格化でフルカラー本も夢ではなくなり、なによりHPで気軽に作品を発表できるようになった。
世のカメコに一筋の光明が見えてきたというわけだ。
ちなみにまりりんは厳密に分類すれば、カメコではない。
自分のイメージを追いかけて、それを実現してくれるモデルを探し出すために、写真を撮っているのである。
はたから見れば「一緒じゃん」と思うだろうけど、プライドにかけてカメコではないと自負している。それのどこが悪いか。


入稿前夜

28th Feb.2001

「鬼行程なんだから、ひとつでも作業が滞ると本が出ないよ」と警告していたにもかかわらず、やっぱりひと悶着あった。
今週になってすでに2回の徹夜。でも可憐さんのサイトでも派手に宣伝しているし、ここで出せなかったらズルズル発行が延びそうな気がしたし
「今年は運気の波をつかんでみせる」と決心しているので、なにがなんでも仕上げた。
とりあえず本日カラーページを先行入稿。あれこれと不満の残る点はあるが、現状ではやれることは総てやったつもりだ。
次は白黒ページの編集。CGができあがってないページが多いので、最終入稿までまだまだ鬼行程は続く。


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