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レタッチを始める

13th Dec.2004
14th Feb.2006修正

レタッチとはなに?
どんな事ができるの?
必要なパソコンやその他の機具と予備知識は?
そういったレタッチを始める前の準備からまずは語ります。


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Photogenie

レタッチを始める

このコンテンツをご覧になって、疑問や質問、反論等がありましたら、お気軽にメール下さい。 FAQにてご返答したいと思います。
みんなでより快適なレタッチを考えていきましょう。
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レタッチを始める|基本の色補正|スポット修正しよう|変型してみよう |一歩進んだ色補正|Web用画像のコツ|
|合成してみよう|レイヤーの活用 |マスキングについて|人物切り抜き法|フィルターを使う |FAQ|Photogenie Top


  ■レタッチを始める
「デジカメを買って写真を撮ったり、カメラさんから写真のデータをもらったりして、手元に写真データがある。もちろんWindowsのノートパソコンもあるし、憧れのPhotoshopも買ったりコピーしてもらったり(違法)でなんとかゲット。これからホームページに写真を上げるぞ… と思ったものの、いざ画像を開いても、何のツールを使ってどこをどうレタッチすりゃいいんだ〜? ぐは」
…と言うのが、レタッチビギナーの大半なんじゃないだろうか?

パソコンとインターネット、
デジカメの普及で、これまでプロの領域だった写真のレタッチに、一般の人も簡単に踏み込める様になった。しかしレタッチというのはやっぱり敷居が高くて奥が深く、高価なアプリケーションを持て余している人が多いのも確かだ。
それでも、コスプレやネットアイドルサイトを運営している方は、少しでも綺麗な写真をWebにアップしたいという想いが強いはず。そこでPhotogenieでは、人物のレタッチ方法をメインにしたコンテンツも作る事にした。
使用ソフトはレタッチ定番ソフトのAdobe Photoshop6.0Jと PhotoshopCS。パソコンはMacintoshだ。
Photoshopの機能的にはMacもWindowsもほとんど変わらない筈だけど、コマンドの使い方は異なる。どちらも微妙にできる事が違うので、できるだけ検証して記事を書くつもりだが、まりりんはMac使いなので、Winユーザから見ればおかしな点があっても、それはご容赦。


   ■レタッチってなにするの?
改めて言うまでもなく、レタッチ(正確にはフォトレタッチ)とはすでに撮影された写真を修正・加工する作業の事だ。
撮影時に補いきれなかった写真のトーンや色調を補正したり、画面中の不必要な部分をスポット修正したり、人物ならお肌のトラブルや、場合によってはシワなんかも消したりして、より写真の完成度を高めていく。アイドル写真集で歯や瞳や肌を美しく見せたり、目の下のクマや目尻のシワをフォローするのもレタッチのお役目だ(笑)。
まりりんが写真館に勤めていた1990年頃は、成人式や婚礼写真では、お客さんに渡すプリントについたゴミや微妙な肌のしわ等を、ホワイトや絵の具を使ってピンスポットで直接修正していて、これが結構技術のいる作業だった

今はデジタルになって可能な作業範囲も拡がり、行程もグンと楽になったわけだ。


   ■レタッチソフトは神ではない

しかし、
「Photoshopさえあればなんでもできて、どんな補正も加工も思いのまま」
なんて思っていたら大間違い。断っておくがPhotoshopはそんな魔法のソフトなんかじゃない。
写真は撮影段階でできるだけキチンと撮るようにしておきたい。
その上で、後から気がついた失敗をフォローしたり、デジタルでなければできない作業をPhotoshopに任せるものだ。レタッチはあくまで元写真の完成度を上げるための作業で、原形が分からなくなる程修正したら、それはもうレタッチではなくCGだ(笑)。

もうひとつ、レタッチをすればする程、画質は低下するというのも知っておこう。特に色調補正や画像の変型を繰り返すと画質は著しく劣化する。Web程度の画像ならあまり問題ない場合もあるが、プリント前提でレタッチするなら、画質の劣化には充分配慮しないといけない。


   ■レタッチソフトでできる事できない事
ではPhotoshopで補正できる事できない事の代表的なものをあげてみよう。
 ○明度・彩度・色相等の色補正   ×白トビや黒つぶれの写真を適正露出にする
 ○不必要な箇所をボカす      ×ピンぼけ写真をシャープにする
 ○画像のトリミングや縮小     ×小さく写った人物をアップにする
 ○ニキビやゴミ等のスポット修正  ×表情やスタイル等を大幅に変える
 ○衣装のちょっとした箇所の修正  ×衣装の色やデザインを全面的に変更
 ○ノイズやテクスチャ等の効果   ×ノイズをなくしてお肌をツルツルに
力技を使えば×の修正もできない事もない(笑)。しかしそれではかなり無理を生じて、結果的に嘘臭い写真になってしまう。やっぱり元の写真がよくなければ、レタッチしてもそれなりのものにしかならないのだ。

 

もっとよくわかる用語解説


■Mac vs Windows
Windowsの機能も向上してきたが、画像を扱うにはまだMacの方が有利。 では、MacとWindowsでは画像の見え方がどう違うのか?
モニタの種類や調整によっても異なってくるが、大雑把に言って、Macでは階調性が豊かで、Windowsではメリハリのある画面だと言える。
メリハリのある絵は一見綺麗に見えるが、レタッチをするには階調性が高い方が都合いい。

 

■CRT vs 液晶
最近のPCの主流はノート。デスクトップ型でもモニターは薄くて軽い液晶型が主流になっている。 だが色再現性から言えば、CRTの方がまだ一日の長がある。
より細やかな絵を見たいなら、やはりCRTのモニタを購入した方がいい。


  ■パソコン環境を整える
ではレタッチを始めるにあたって、まず自分のパソコンを見てみよう。
MacかWindows、CRT画面か液晶画面、CPUの速度とメモリの搭載量、扱う画像サイズ等によって一概には言えないが、今世紀に発売されたパソコン(笑)ならば、それ程ストレスなくPhotoshopが動くと思われる。


   ■CPU
パソコンの心臓部。またはエンジン部分だ。これのスピードが速いと、パワーのいるPhotoshopも速く動くが、それがパソコンの性能のすべてではないのをお忘れなく。

   ■搭載メモリ

手持ちのパソコンで手っ取り早くPhotoshopをサクサク動かすには、メモリの量を増やす事だ。これは多ければ多い程いい。特に大容量のデータや多数のデータを同時に扱う時は、メモリの量がものを言う。普段扱うデータ容量の5倍以上はほしいところ。 600万画素のデジカメのデータが18MB位なので、最低128MB。同時に複数枚立ち上げる事を考えると、512MB以上ほしい所。

   ■ペンタブレット

細かい箇所のスポット修正や切り抜きには、ペンタブレットは強い味方。
小さなものでいいので装備する事をお薦めする。

   ■記憶メディア
写真を撮っていると、データはどんどん溜まる。それをどう保存・整理するかは悩むところだ。
容量や価格とランニングコスト、利便性、そして耐久性を考れば、ハードディスク>DVD-RAM>CD-ROM>DVDディスク>MOディスクの順でお薦めできると思う。
ちなみにまりりんは、HDDとDVD-RAMのダブルバックアップ体制をとっている。
デジカメの高画素化に伴って、データ量も増え、今ではCD-RやMOでは1枚に収まりきれなくなってきた。そんな中で、ハードディスク(以下HDD)は200GBを超えるものが比較的安価に出ていて経年変化にも比較的強いので、利用価値は高い。外付けHDDをアルバムとして使うといいだろう。
ただしHDDはいつクラッシュしてもおかしくないメディアなので、取扱いには注意が必要だ。少しでも動作がおかしいと感じたら、すかさず別のディスクにバックアップをとっておこう。
DVDは容量は大きいが、利便さと安定感は今いち。しかしDVD-RAMはPCデータのバックアップ用に作られたフォーマットなので、容量が大きく耐久性もあり取り扱いが簡単なのでお薦め。
ただ、普及率はあまり高くないので、人様にあげる時は確認が必要だ。

デジタルデータはもろい。いかなる保存方法をとってみても、データが消えたり壊れたりする可能性は常にある。従って、大切なデータは必ず異なるメディアでバックアップをとっておくのがいい。
ハードディスクに保存しつつ、タイトル別にDVD-RAMやCD-ROMに保存するのがコスト的にもいいだろう。そして新たな記録メディアが出たら、順次そちらにデータを移し替えていく。ハードの変化が激しいパソコン界では、古いハードは見捨てられていく事があるからだ。
だが、究極のバックアップはやっぱりプリントだ。いつでも気軽に見れるし、劣化はあっても決定的に見れなくなる事はない。必要ならスキャニングして再データ化できる(勿論画質は劣化するが)。ローテクは最後まで生き残るのだ(笑)。

   ■プリンタ
プリント環境は昔に較べて随分よくなって、画質のいいインクジェットプリンタが安価に買えるようになった。なかでもEPSONのPXシリーズはプロ御用達の割に価格もリーズナブル。このシリーズは顔料系インクを使っているから、長期保存に耐えられるのが特徴。特にPM-4000PXは普通のプリントの他にCDラベル印刷・ロール紙印刷と、1台で3倍美味しいまりりんお気に入りプリンタ。
顔料系インクを使った機種は他のメーカーからもボチボチ出ているので、これからプリンタを買おうという人にはお薦めだ。
レーザープリンタは印刷速度が速く、大量枚数をプリントするのに有利だ。特に同人屋には手放せないアイテム。しかし写真の質感はインクジェットプリンタに劣り、使える紙にも制限がある。更にカラープリンタは非常に高価で大きいため、一般ユーザーには高嶺の花。
最高品質を求めるなら、やっぱりDPE店の印画紙タイプのプリントがベスト。パーソナルタイプもあるが、印画紙が割高で手に入りにくい場合もあるのが難点。

 

 

■Photosyhop vs PhotosyhopErements
どちらも同じPhotosyhopだが、値段にして数倍の差。デジカメを買ったらおまけに付いてくる様なErementsは使えないソフトなのか?
そんな事はない。
Erementsは正規版Photosyhopから一般には必要のない印刷関連の機能を省き、RGBに特化したレタッチソフトだ。機能もレイヤーやフィルタ等に若干の制限があるくらいで、レタッチに必要な機能はほとんど備えている。むしろ正規版の方が、フォトレタッチソフトとしてはオーバースペックなのだ。
みんなも不法コピーでPhotosyhopをもらうのはやめて、Erementsを買って使おう(笑)。

■DPE店のプリンタ vs パーソナルのインクジェットプリンタ
画質や耐久性等、やっぱり印画紙系のDPEのプリンタにインクジェットプリンタはかなわない。しかし最近ではエプソン等から顔料系のプリンタが比較的安価に出ているし、インクの精度も上がっているので、それ程見劣りはしなくなってきた。特に大伸ばしするなら、手軽で補正が自由にできるパーソナルプリンタは価値大。


  ■色を理解する
レタッチ作業に入る前に、色についてちょっと勉強してみよう。
写真の色がなんとなく悪いというのが分かっても、どこをどう補正すればちゃんとした色になるというのが分からない場合があるし、むやみに補正して元の写真を台無しにする事もある。
色の原理を知れば、
Photoshopでの色補正等が分かりやすくなること受合いだ。

   ■RGBとCMYK
ふだん私達が見ている色はRGBとCMYKに大別される。
太陽光に代表される透過光で認識される色は、色光(通称RGB)と呼ばれる。パソコンのモニタやリバーサルフィルムが、RGBで色を再現しているものの代表だ。
色光の三原色とはR(レッド)G(グリーン)B(ブルー)で、全部混ぜると白になる。これを加色法という。
一方、光が物質に当たるとそこで反射と吸収が起こって色となるが、それは色料(通称CMYK)と呼ばれる。印刷用のインクや写真印画紙等がその例だ。
色料の三原色はC(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)で、全部混ぜると黒になる(減色法)が、実際には理論通りにはいかないので、
黒インク(K)を加えて黒を表現する。

色光(RGB)の三原色
色料(CMYK)の三原色


■RGBとCMYKでの色域の違い
目に眩しい鮮やかな新緑や抜ける様な青空は、モニタでは綺麗に見えてもプリントでは色がくすんでしまう。それはRGBとCMYKでは、表現できる色に差があるからだ。
一般に、人が認識できる色>リバーサルフィルム>カラーモニタ>印刷物の順で、再現できる色域が狭くなっていく。
印刷物を作る場合はモニタとプリントとのマッチングが重要になってくるが、Web等をモニタで見る場合は、個々のモニタの調整だけでいい(って、それが難しいんだけどね)。
また、RGBでもMacやWinでは再現できる色域が微妙に違うが、これは中級編になるので割愛。

   ■色の三要素
すべての色には3つの要素が含まれている。 色相・彩度・明度だ。
これらの要素を変化させる事で、いろんな色を表現する事ができる。
ただし無彩色(白〜グレー〜黒)は、明度の要素しか持たない。

色の構成
色相環
↑高明度 低明度↓
←低彩度 高彩度→
それぞれの円は色相
それぞれ向かい合った色が補色となり、それを足すと色光では白に色料ではグレーになる。

    ■モニタの色調整
「自分のHPをよそのパソコンで見たら色が違っていた」というのは誰でも経験ある事だろう。
印刷物なら同じ印刷物は誰が見てもだいたい同じ色に見えるが、 パソコンやモニタでは色を決める要素がそれぞれにたくさんあり、ひとつの画像をすべてのモニタで同じ色に表現するのは不可能だ。
でもそれでは、今モニタに表示されている画像の本当に正しい色が分からない。そこでカラーマッチングという作業が必要になってくる。以下で簡単なモニタ調整方法を紹介しよう。

まず、以下の手順でモニタの明度とコントラストを調整する
それぞれの色がそれらしく見えているか背景はちゃんとグレーか
下のグレーの階調が白から黒まできちんと出ているかをチェック

以上は簡単なモニタ調整法で正確とはいえないが、それでもしないよりはマシだ。
自分のモニタの発色が正しくないと、どんなにレタッチしても無意味なのだ。
なを、モニタは外光が画面に写り込まないように工夫し、明るすぎず暗すぎない環境で見るようにしよう。

 

 

■色と色名
「赤・黄・緑・青・茶・紫・桃・橙・灰・黒・白」の11色が、一般的に色名として認識できるものだ(黒白は正確には色ではないが)。
しかし、ニューギニアやアフリカの原住民等では黒白赤3色を表す言葉しかなかったり、エスキモーが「白」についていくつかの言葉で表現したりと、色の認識は人種や文化程度、環境によってかなり左右される。(勿論3色しか言葉がないからといって、色盲という訳ではない。むしろ言葉が必要なかったという事だろう。念のため)

「日本人は色彩に関する感受性が強い」とよく言われるが、それは温暖湿潤で四季の変化が豊かな日本の風土が育んだものだろう。


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

■色の三要素
色相■
普通に「色」と表現されるもので、もっとも彩度の高い色(純色)の連続した環で表現される。
色光と色料は色相環で位相が60度ずれており、それぞれ120度の位置に三原色がある。
色相環で180度に位置するものを補色といい、それを足すと色光では白に色料では黒(実際にはグレー)になる。

明度■
白から黒までの連続した明るさの階調を明度という。

彩度■
ある色に明度の同じグレーを混ぜていくと、次第に色がくすみ、無彩色となる。これが彩度だ。
明度と彩度は色相に較べて明確な自立性が弱いので、このふたつをまとめて「トーン」と呼ぶ場合もある。



■明度と彩度をおおまかに3段階に分ける事で、色相を左図の様に8〜12程のサークルにグループ分けし、トーンとして分類することができる。
明度・彩度の高い順から

1.p/ペール(薄い・淡い)
2.lt/ライト(浅い・薄い)
3.b/ブライト(明るい・澄んだ)
4.hb/ハイブライト(より明るい)
5.ltg/ライトグレイッシュ(明るい灰)
6.d/ダル(鈍い)
7.s/ストロング(強い)
8.v/ビビッド(冴えた)
9.g/グレイッシュ(灰味)
10.dp/ディープ(濃い・深い)
11.dk/ダーク(暗い)
12.dkg/ダークグレイッシュ(暗い灰味)
となる。


  ■Photoshopの特徴
それではいよいよPhotoshopの話に進んでいこう。
その前にPhotoshopにはいくつかの専門的な概念がある。まずそれを理解してほしい。


   ■ピクセル
画像データはすべて「ピクセル」と呼ばれる四角い小さなドットの集合でできている。
一般的なピクセルはRGBのカラー情報と256階調(8bit)のトーン情報を持ち、それを変化させることによって画像の色や明るさを変えたり、変型させたりボカしたりフィルター効果を出したりしているわけだ。


   ■解像度と画像サイズ
解像度とサイズという概念が、Photoshopの最初のハードルだ。
一般的に、モニタで見る画像には、1インチ(2.54cm)の幅に72個のピクセルが並んでいる。これを「解像度72dpi」と表現する。つまりモニタでは、切手程の大きさ(1インチ)の中にピクセルが縦横72×72=5184個詰まっているわけだ。また一般の印刷物では、1インチに350個のピクセルが必要とされているので、印刷用のデータは1インチ内に122,500個となる。これはモニタで見る画像の約23.6倍のデータ量だ。
つまり、解像度と画像サイズの関係は、同じ容量のデータなら、解像度を下げればそれに比例して画像サイズが大きくなり、上げれば小さくなる。そして同じ解像度なら、サイズが大きくなると、容量は大きくなった分の2乗に比例して増えていく。
フィルタ等で適用されるピクセルサイズについても、解像度が変われば効果の量も変わるので注意が必要だ。 例えば72dpiでぼかし効果を10ピクセルかけるのと、350dpiで同じ効果を10ピクセルかけるのでは、相対的に72dpiでの方がより大きなぼかしがかかるわけだ。
 
解像度の違いによる画像の見え方(イメージ)
人物の様な細かい図柄は解像度が下がると画質が劣化するが、
ぼやけた背景等はそれ程影響がないのがわかる。
モデル:愛月藍夜

72dpi

200dpi

350dpi

   ■プリントについて
以下の表は画像サイズと解像度の関係を表わしたものだ。
解像度と画質は、特にプリント時に重要になってくる。
手元のデータがどのくらいの大きさでプリントできるかの目安にしてほしい。

  葉書サイズ A4 B4
モニタ解像度
72dpi
425×283
(0.35MB)
約12万画素
842×595
(1.44MB)
約50万画素
1032×789
(2.16MB)
約81万画素
中解像度
200dpi
1181×787
(2.7MB)
約93万画素
2338×1654
(11.1MB)
約387万画素
2866×2024
(16.6MB)
約580万画素
高解像度
300dpi
1772×1181
(5.9MB)
約210万画素
3508×2339
(23.5MB)
約820万画素
4302×2868
(50.9MB)
約1234万画素
印刷解像度
350dpi
2067×1378
(8.15MB)
約285万画素
4092×2728
(32MB)
約1117万画素
5016×3344
(48MB)
約1678万画素

実際にプリントすると、必ずしも解像度350dpiが必要というわけでもなく、被写体によっては200dpiもあれば充分な場合もある。特にパーソナルプリンタなら、いたずらに解像度を上げてもプリントに時間がかかるだけで、実際の画質にはあまり反映されない。まりりん的にはインクジェットプリンタには300dpiもあれば充分だと思う。
なを、データを作る場合、くれぐれもインチ(inch)とセンチ(cm)を間違えないように。
dpiというのは「ドット(ピクセル)・パー・インチ」の略なのだ。
350dpiをセンチで作ってしまうと途方もなく大きなデータになってしまう。
そこを間違えて、「A4なのに何故か200MB以上もあるんです〜!」と泣きついてきた同人屋を、ぼくは若干名知っている(笑)。

   ■選択範囲
選択範囲とは、画像の編集作業ができるエリアの事だ。「Photoshopは選択範囲との戦いだ」と言われるくらい、選択範囲をいかに効率良く確実に作るかで、画像の善し悪しが決まってくる。選択範囲は拡大縮小したり保存や読み込み、加減する事ができる。またボカすことも可能だ。
選択範囲については、他のセッションで詳しく述べよう。

   ■カラーモード
Photoshopのカラーモードには大きく分けてRGBカラーとCMYKカラー、グレースケールとモノクロ2階調がある。(PhotoshopErementsにはCMYKモードはない)
一般的な画像はRGB8bitカラーだ。
RGBとCMYKは同じフルカラーだが、再現できる色域がRGBの方が広い。CMYKカラーは印刷用の特殊なカラーモードだと思っていい。
グレースケールとモノクロはどちらも白黒画像だが、中間トーンのあるものがグレースケールで、白黒はっきりついたのがモノクロ2階調だ。
カラーもグレースケールも通常は8bit (
256階調)1677万色で表現される。
16bit(4096階調)687億色(16bitなら11兆色?)という超高画質のモードもあるが、このモードはPhotoshopCS以外は制限も多く、扱うにもマシンパワーも技術も必要なので、プロ向けだ。
他にもインデックスカラーやLabカラー等あるが、ビギナーはまずRGB8bitを使おう。


   ■レイヤーとアルファチャンネル

Photoshopを使いこなすには、レイヤーとアルファチャンネルが重要になってくる。
レイヤーとは画像を重ねる事で、それぞれにいろんな効果を持たせる事で表現の幅を増やしたり、画像の劣化を最小限に防ぐ事ができる。
アルファチャンネルは、それぞれのレイヤーにかかってくるマスキングの様なもので、合成画像を作る時等に役に立つ。
レイヤーの概念は簡単だが掴み辛いものがあるので、詳しい内容はまた別章で語ろう。

   ■画像変換
「ファイルコンバーター」とあだ名される程、Photoshopは多くの画像形式をフォローしている。
Photoshopでは様々な保存形式の画像を開いて加工する事ができる。
ある画像の保存形式を別の保存形式に変換するのも、もちろん簡単だ。WinとMacの間でも画像のやりとりはできる。例えばWinで標準のBMP形式の画像を、Macでjpegに変換したりする事も可能だ。
ただし、レイヤーやアルファチャンネル、パス等、画像形式によっては保存できないものもあるので注意。


以上、 おおまかにレタッチに必要な知識や装備について述べてみた。
次のセクションから具体的なレタッチ技術について話を進めようと思う。

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■Adobe Photosyhop
レタッチをする者なら誰でも知っている定番レタッチソフト。元々Mac用のアプリケーションだったが、Winにも移植され、カメラマンに限らずデザイナーからイラストレーター、ビデオ製作会社に至るまで、多くの業界で使用されている。
ペイント系と呼ばれる方式で、ピクセル単位で画像を操作するのが特徴だ。
アプリケーションもバージョンアップを重ね、2004年末現在の最新バージョンはPhotosyhop CS(Ver.8)。
なを、MacOS9.×以下に対応するのはVer.7までだ。


■デジカメと画素数
最近のデジカメはコンパクトカメラでも4〜500万画素は当たり前で、高級機では800万画素、一眼レフデジカメでは600万画素から1600万画素超まで、画素数が増えてきた。
しかし高画素が必ずしも高画質かというとそうでもなく、 高画素になればメディア容量もたくさん必要だし、マシンスペックも高性能を要求される。
一般的なA4位のプリントをフォローするなら、600万画素もあれば充分だ。
特にWeb用の画像が目的なら、100万画素あれば事足りる。
では1000万画素をオーバーする様な高画素カメラの存在意義はなんなのかというと、それは大判プリントに耐えられるデータを作成できる能力だ。
フィルムをデータ化するのに較べて、デジタルは拡大に弱い。 A2やB2といったポスターサイズのデータは、600万画素程度の一眼レフではどうしても描写が甘くなるのだ。
実際のポスター印刷は、必ずしも解像度が300dpiという訳じゃないので、左の表より画素数は少なくてもいいのだが、 それでもB2なら1500万画素以上、できれば2000万画素くらい欲しい。
まりりんが泣きながら1670万画素のカメラを買ったのも、ひとえにこの大容量のデータを作れるというアドバンテージが必要だったからだ。


■コンパクトデジと一眼デジ
どちらにも800万画素のカメラがある。
では安いコンパクトカメラでいいじゃないかと思うかもしれないが、やはり高いカメラにはそれだけの意味があるのだ。
レンズの性能は勿論、レンズから入ってきた光を受ける受光素子も一眼レフの方が性能がいい。
他にもカメラの機能や操作性、拡張性、背景のボケ具合や質感、レンズを交換できる楽しみなど、一眼レフの能力はすべてにおいてコンパクトカメラに勝る。
だからと言ってコンパクトは使えないと言う訳じゃなく、コンパクトの携帯性や価格は魅力だ。要は目的に応じて使い分ける事が大事。

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1st Dec .2002 Update Copylight 2002 Maririn. All Rights Reserved. Mail:marinoe*d3.dion.ne.jp(*を@に換えて下さい)

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