■レタッチを始める
「デジカメを買って写真を撮ったり、カメラさんから写真のデータをもらったりして、手元に写真データがある。もちろんWindowsのノートパソコンもあるし、憧れのPhotoshopも買ったりコピーしてもらったり(違法)でなんとかゲット。これからホームページに写真を上げるぞ… と思ったものの、いざ画像を開いても、何のツールを使ってどこをどうレタッチすりゃいいんだ〜? ぐは」
…と言うのが、レタッチビギナーの大半なんじゃないだろうか?
パソコンとインターネット、デジカメの普及で、これまでプロの領域だった写真のレタッチに、一般の人も簡単に踏み込める様になった。しかしレタッチというのはやっぱり敷居が高くて奥が深く、高価なアプリケーションを持て余している人が多いのも確かだ。
それでも、コスプレやネットアイドルサイトを運営している方は、少しでも綺麗な写真をWebにアップしたいという想いが強いはず。そこでPhotogenieでは、人物のレタッチ方法をメインにしたコンテンツも作る事にした。
使用ソフトはレタッチ定番ソフトのAdobe Photoshop6.0Jと PhotoshopCS。パソコンはMacintoshだ。
Photoshopの機能的にはMacもWindowsもほとんど変わらない筈だけど、コマンドの使い方は異なる。どちらも微妙にできる事が違うので、できるだけ検証して記事を書くつもりだが、まりりんはMac使いなので、Winユーザから見ればおかしな点があっても、それはご容赦。
■レタッチってなにするの?
改めて言うまでもなく、レタッチ(正確にはフォトレタッチ)とはすでに撮影された写真を修正・加工する作業の事だ。
撮影時に補いきれなかった写真のトーンや色調を補正したり、画面中の不必要な部分をスポット修正したり、人物ならお肌のトラブルや、場合によってはシワなんかも消したりして、より写真の完成度を高めていく。アイドル写真集で歯や瞳や肌を美しく見せたり、目の下のクマや目尻のシワをフォローするのもレタッチのお役目だ(笑)。
まりりんが写真館に勤めていた1990年頃は、成人式や婚礼写真では、お客さんに渡すプリントについたゴミや微妙な肌のしわ等を、ホワイトや絵の具を使ってピンスポットで直接修正していて、これが結構技術のいる作業だった。
今はデジタルになって可能な作業範囲も拡がり、行程もグンと楽になったわけだ。
■レタッチソフトは神ではない
しかし、
「Photoshopさえあればなんでもできて、どんな補正も加工も思いのまま」
なんて思っていたら大間違い。断っておくがPhotoshopはそんな魔法のソフトなんかじゃない。
写真は撮影段階でできるだけキチンと撮るようにしておきたい。
その上で、後から気がついた失敗をフォローしたり、デジタルでなければできない作業をPhotoshopに任せるものだ。レタッチはあくまで元写真の完成度を上げるための作業で、原形が分からなくなる程修正したら、それはもうレタッチではなくCGだ(笑)。
もうひとつ、レタッチをすればする程、画質は低下するというのも知っておこう。特に色調補正や画像の変型を繰り返すと画質は著しく劣化する。Web程度の画像ならあまり問題ない場合もあるが、プリント前提でレタッチするなら、画質の劣化には充分配慮しないといけない。
■レタッチソフトでできる事できない事
ではPhotoshopで補正できる事できない事の代表的なものをあげてみよう。
○明度・彩度・色相等の色補正 ×白トビや黒つぶれの写真を適正露出にする
○不必要な箇所をボカす ×ピンぼけ写真をシャープにする
○画像のトリミングや縮小 ×小さく写った人物をアップにする
○ニキビやゴミ等のスポット修正 ×表情やスタイル等を大幅に変える
○衣装のちょっとした箇所の修正 ×衣装の色やデザインを全面的に変更
○ノイズやテクスチャ等の効果 ×ノイズをなくしてお肌をツルツルに
力技を使えば×の修正もできない事もない(笑)。しかしそれではかなり無理を生じて、結果的に嘘臭い写真になってしまう。やっぱり元の写真がよくなければ、レタッチしてもそれなりのものにしかならないのだ。
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もっとよくわかる用語解説
■Mac vs Windows
Windowsの機能も向上してきたが、画像を扱うにはまだMacの方が有利。 では、MacとWindowsでは画像の見え方がどう違うのか?
モニタの種類や調整によっても異なってくるが、大雑把に言って、Macでは階調性が豊かで、Windowsではメリハリのある画面だと言える。
メリハリのある絵は一見綺麗に見えるが、レタッチをするには階調性が高い方が都合いい。
■CRT vs 液晶
最近のPCの主流はノート。デスクトップ型でもモニターは薄くて軽い液晶型が主流になっている。 だが色再現性から言えば、CRTの方がまだ一日の長がある。
より細やかな絵を見たいなら、やはりCRTのモニタを購入した方がいい。
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