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11th Sep.2001
夜、仕事の途中で気分転換にテレビをつけると、いきなり高層ビルが炎上している映像が目に飛び込んできた。
しかも続いて旅客機が衝突するシーンが流れるではないか。
「これはまた下手な映画だな〜。カメラアングルも単調だし画質も悪い。迫力を演出できてないな。どこの映画だ?」
と思っていたのも束の間、それはフィクションなどではなかったのだ。
そのうちにふたつの高層ビルは、まるで圧縮機で押しつぶされるように最上部から倒壊していくではないか。
それは今度は、映画での作り物などお話にならないくらいの衝撃的なシーンだった。
あのクラッシュの中で、まだ避難途中の何千人という人の命が次々と潰されていっているかと思うと、まともに見れない映像だ。
旅客機が激突する瞬間にしてもしかり。炎とともに地上に舞い落ちてくる破片は、それこそ散りゆく花のような散華だった。
そんなこんなでまりのえは、時がたつのも忘れて、夜中までテレビの前に釘付けになってしまった。
さらにアメリカ合衆国の力の象徴、ペンタゴンの炎上する映像が。
「これは戦争だ!」
直後に演説したアメリカ大統領の言葉を借りるまでもなく、ニューヨークの国際貿易センターの倒壊といい、ペンタゴン炎上といい、
これは今までのテロ事件をはるかに超えた規模のもので、その背後には国家にも匹敵するような大きな組織があることは確かだ。
そしてぼくはこの映像を「恐怖の大王」と重ねて見ていた。
ノストラダムスの予言はすでにその期日を過ぎて「外れた」と誰もが思い、忘れ去ったかもしれないが、
それはわずか1年と2ヶ月の誤差で始まったといっても過言ではない。
「戦争の世紀」と呼ばれた20世紀が終わり、新たな世紀が人々の期待と反省を込めて始まったばかりなのに、
それは「終末の世紀」への予感さえ感じさせるショッキングな最初の一年だ。
ノストラダムスは「その前後の期間、マルスが平和の元に支配する」と予言したが、
ブッシュ大統領は、テロリストを絶滅させ世界に平和と秩序を取り戻すと演説し、正義の名の許に復讐を誓った。
今度の事件は大きな惨劇の序幕にしかすぎないのかもしれない。
ぼくは決して人類の不幸を願っているわけではないが、この事件の展開には大きな不安を抱いてしまう。
なにはともあれ、思いもかけず事件に巻き込まれた犠牲者の方々の冥福をお祈りする。
そして勇気ある行動をとった消防士や市民を讃え、ひとりでも多くの方が救われることを祈ってやまない。
13th Sep.2001
アメリカは今、愛国心の真只中。
事件の黒幕はまだわからないが、口々に復讐を叫ぶその姿はまるで太平洋戦争開始の時のよう。
実際今度のテロを真珠湾攻撃と重ねて見るメディアも多く、
「カミカゼアタック」だとか「リメンバー・パールハーバー」だとか口走るリポーターやアナウンサーもいる。
まったくもって迷惑な話しだ。
今度のテロの犠牲になった方々には気の毒とは思うが、「リメンバー・パールハーバー」はないだろう。
不意打ちをくらった悔しさはわかるが、少なくとも真珠湾で日本が攻撃目標にしたのは、アメリカの軍事施設や戦闘艦艇だ。
開戦通知が遅れたのは軍のせいではなく、日本軍は一般市民を巻き添えにせずに騎士道精神をもって攻撃した。
今さら太平洋戦争時の遺恨を言われても、日本人の反感を買うばかりである。
いや。事前に相手の作戦を察知しておきながら、ただ手をこまねいていていたずらに犠牲者を出したという点では、
今回の同時テロと真珠湾攻撃は同じかも知れない。
そしてそれは、先に手を出させておいて大義名分を作り世論を纏めるという、アメリカの常套手段だ。
16th Sep.2001
今年も恒例のドームイベントが開催された。
相変わらず夏の終わりのドームは灼熱地獄。ヒートアップして本も売れればいいのだが、やっぱりオリジナルは低調に終わる。
イベントのあと、まりのえの相方とカメラマンの友人やその友達を交えて、「Beauty-Q」の今後の展開について話しをした。
「Beauty-Q」は単なるWebのコンテンツだけに終わらせるつもりはさらさらなく、近いうちに同人雑誌版の発行、
そして一般市場をも視野に入れたスタジオ経営に発展させていくつもりだ。
今はまだそのための地固め。基礎づくりといった段階。
話し合いではいろんな企画案が出てきたが、これからの「Beauty-Q」の展開をどうぞお楽しみに。
20th Sep.2001
「ひとり殺すとただの殺人者だが、1000人殺すと英雄」って諺があるけど、今度の同時テロはまさにとおり。
アメリカとは敵対関係にあるイスラム諸国は、公式では「遺憾」や「哀悼」という言葉を並べるが、「ざまあみろ」という態度が見え隠れする。
そして犯行を指揮しているとみられるアルカイダのウサマ・ビンラディン氏は、いまやイスラム世界では英雄だ。
そして当然、主犯をかばう国家が出てくるわけで、そことアメリカとの全面戦争という事態も今後は考えられる。
ブッシュ大統領はテロリストを卑怯者と罵り、正義を振りかざして「善は悪に必ず勝つ」と演説していたが、アメリカは善なのか?
「日本人の戦闘意欲を削ぐため」として、一般市民を目標に焼夷弾や核爆弾を巻き散らしたアメリカは、日本にとって悪の象徴だった。
今回のテロは罪のない人々を犠牲にするということで、アメリカが日本やベトナムに対してやった無差別爆撃と同じレベルだ。
アメリカは「気高い鷲」と復讐戦を命名し、イスラムは「聖戦」を謳う。
それぞれの国がそれぞれの正義をかざして対立する限り、今度のような惨事は繰り返されるのだ。
23th Sep.2001
山口の角島と本土を結ぶ橋ができたので、今日はそこまで足を伸ばしてみた。
橋の近くにある西長門リゾートホテルは、潮目の近くにあるということで海は綺麗で、砂浜もプライベートビーチで美しい。
まりのえはここによく撮影に来ていたが、海の中に不細工な姿を曝している橋脚には、ほとほとがっかりさせられたものだ。
でも橋が完成してしまえば「まあ仕方ないか」と妥協してしまうあたりは、似非エコロジストかもしれない。
角島へは渡ったことはあったが、そのときは足がなくてあちこち行ったわけではなく、今回初めて島を一周してその綺麗さに驚かされた。
日本海へ面した海はコバルトブルーをたたえ、波の白さが際立っている。
灯台周辺も公園として綺麗に整備され、北九州市から日帰りでいけるリゾートとしては、極上の美しさだ。
手付かずの自然を喜ぶ反面、観光地としてスレてしまうことを危惧するまりのえだった。
26th Sep.2001
「Beauty-Q」雑誌グラビア撮影の為、可憐さんと國武さんと大分の龍門の滝へ出掛けた。
今回可憐さんはコスプレを卒業して、オールギャル系の服での撮影。
カメラサイドも印刷物やポスターへの展開を考えて、ブローニーフィルムなどで撮影した。
撮影の詳細については「Beauty-Q」日記サイトを見て下さい。
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